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廣木 成治; 阿部 哲也; 村上 義夫
真空, 36(3), p.319 - 321, 1993/00
核融合研究の進展に伴い、炉心プラズマを模擬した重水素(D)放電実験が行われるようになり、D中のヘリウム(He)濃度測定の必要性が高まっている。しかし、DとHeの質量数の差は0.0256uときわめて小さいため、通常の四極子質量分析計ではこの分離測定が困難とされていた。そこで、原理的に高分解能の波形が得られるマシュー線図の第II安定領域の条件を採用することによって、通常の分析管を使ってもDとHeのピーク強度比が1000:1程度まで分離可能となることを実証した。
荻原 徳男; 上田 泰照*
真空, 36(3), p.325 - 327, 1993/00
超高真空の計測への応用を目的として、Spindt型冷陰極電子源を市販の四重極質量分析計のイオン化室に組み込んで、放出ガス特性を調べた。その結果、(1)Spindt型冷陰極電子源からの放出ガスとしては、H、O,F,CO,COが主なものである。Fは素子の製造プロセスに起因する。(2)同電子源を用いた分圧測定では、HOのピークが極微少であり、熱フィラメントのように周囲の電極を加熱することなく分圧測定が可能である。ことがわかった。Spindt型冷陰極電子源を脱ガス処理することなどにより、放出ガスの低減を試みる予定である。
浜崎 正則*; 阿部 哲也; 村上 義夫
真空, 36(3), p.263 - 265, 1993/00
核融合装置の第1壁材料等からの放出ガス量を重量変化法により測定するため、電磁式真空天秤を試作した。この天秤は、電磁力平衡式の荷重センサーユニットを用いたもので、電磁式センサー、重量表示器、センサー基板等から構成されている。大気圧から超高真空までの広い圧力領域において測定が可能で、パーソナルコンピュータを用いて浮力補正などの各種補正を行い、秤量20gに対して1gの感度を得ている。予備実験として硫酸銅および蓚酸カルシウムの真空中での熱分解について測定し、これまでの熱分解試験結果とよく一致することを確認した。また長時間にわたるゼロ点の変動についても調べた。
柴田 猛順; 大楽 正幸; 柴沼 清; 寺門 拓也*
真空, 36(3), p.313 - 315, 1993/00
多断層熱液体ヘリウム配管への侵入熱を低減化するために液体窒素配管に熱伝導の良い金属を接触させ、これを液体ヘリウム配管に巻いた多層断熱材の上に置いて、断熱材の最外層の温度を低下させることを試みた。その結果、液体ヘリウム配管への侵入熱は1.1w/mから0.4w/mに減少できた。
大場 弘則; 小倉 浩一; 柴田 猛順
真空, 36(3), p.203 - 206, 1993/00
電子銃加熱蒸発源は真空蒸着等多くの分野で利用されている。電子銃加熱時の蒸発面温度分布は蒸発特性を決める上で重要であるが、その報告例はほとんど無い。ここでは銅の電子銃加熱蒸発面を単色フィルタを通してCCDカメラで録画し、温度分布の測定を試みた。その結果、ビームスポットの中心温度は2050Kに達し、るつぼ半径方向に向って急激な温度勾配があり、るつぼ壁面近くでは融点に近くなっていること、ビームスポットが楕円として蒸着速度から求めた推定蒸発面温度は2010Kで測定値とほぼ一致することがわかった。
柴田 猛順; 小倉 浩一; 大場 弘則
真空, 36(12), p.928 - 931, 1993/00
電子銃加熱で原子ビームを生成させると蒸発部でプラズマが生成する。著者等はガドリニウム蒸発時のプラズマの電子温度、電離度を報告している。ここではさらにドリフト速度と電荷分布を測定した。プラズマ内に置いた電極にパルス的に負電圧を印加すると、プラズマ密度が薄くなりこの部分がドリフト速度で上昇する。電極の上部に置いたラングミュアープローブのイオン電流はパルス電圧印加時の一定時間後減少する。この時間遅れよりドリフト速度を求めた。この速度は原子ビームの1.3~1.4倍であった。プラズマ内のイオンを四重極質量分析計で調べ電荷分布を求めた。多価イオンは検出されず、一価イオンのみであった。これはGdの多価イオンとGd原子の衝突で一価イオンのみになるためと思われる。
小倉 浩一; 柴田 猛順
真空, 36(3), p.207 - 210, 1993/00
電子ビーム加熱によって生成される原子ビームの速度を知ることは原子ビームを利用する上で重要である。原子ビーム飛行時間法、原子ビームから作ったプラズマの流れをプローブで測定する方法および電子天びんを用いる方法の三つの方法でガドリニウム原子ビームの速度を測定し、斜入射ドップラー分光で求めた原子ビーム速度と比較した。斜入射ドップラー分光を含め4つの方法で測定した原子ビーム速度はほぼ一致することがわかった。また、原子ビーム速度の蒸着速度依存性では蒸発量が少ないときは蒸発面温度から推定される原子速度に近いが蒸発量が増加すると蒸発面近くでの蒸気の膨張により原子ビーム速度が速くなるこれまでの結果が確認された。